2016年12月4日日曜日

都市研2016年度広島県鞆の浦・尾道合宿感想


鞆の浦・尾道合宿に参加して

A.     I.   



 今回は広島県鞆の浦・尾道へ二泊三日の合宿に行って参りました。

  1日目は、鞆の浦「さくらホーム」で、羽田富美江施設長より地域包括ケアの実践についてお伺い致しました。キーワードは「地域住民との信頼関係」です。

 羽田施設長は地域住民の理解を得るために、スタッフが地域にとけ込む努力をすることがなにより大事なことだとおっしゃっていました。特に印象に残っている言葉は「スタッフの中でも、外(他県や他市)から来た人の方が(より地域に根付こうと)頑張る。移住してきた人はもっと頑張る。」というものでした。私は地域包括ケアとは、地元の人が地元をよりよくするために行うものであり、そこに外部から来た人の入り込む余地は無いように考えていたため、衝撃を受けました。実際、さくらホーム開設当初は、住民からの反対や、理解を得られないことも多々あったとおっしゃっていました。そこを乗り越え信頼を勝ち取るには、想像を絶するような努力をなさったのだろうと思います。それでも外部から来た人が励む理由は、羽田施設長もおっしゃっていたように、地元の人には当たり前すぎてわからないその土地の魅力を残していくためです。

  鞆の浦ならではの地域性があり、必ずしもさくらホームのままの形で、東京都に持ち帰り、上手く活かせるとは限りません。しかし、外部から来た人は東京都にも大勢います。行政が地域住民だけではなく、外部から来た人も巻き込んで、地域全体の信頼関係を構築していくお手伝いをすることができれば、より充実した地域包括ケアの実践に繋がっていくのではないかと羽田施設長のお話を受けて考えました。



2日目は、尾道で「NPO法人空き家再生プロジェクト」の豊田雅子代表にお話を伺った後、実際にいくつか再生された空き家を見学に行きました。

 借主や買い取り手は、若い人が多いとのことでした。特に美術大学の学生や、芸術家がデザインした空き家は、家そのものが一つの作品になっており、小さな美術館を観覧しているような楽しさがありました。家の中に井戸があったり、伝統的な建築様式が残されていたりと、インパクトが強かったです。

 以上のように魅力的な空き家の活用を拝見して感動した一方、わざわざ東京都から尾道の空き家バンクに来る人がいるという話を聞いて、練馬区にも空き家バンクがあるのに活かせきれておらず、残念に思いました。尾道の絶景には勝てないかもしれませんが、利便性の良さなど東京都ならではの良さを引き出し、周知していく必要があると感じました。



 全体を通じて、同じ女性として女性が活躍している姿を間近で拝見することができ、とても良い刺激になりました。自分も練馬区の職員として、今より一層街を良くしていくという熱い信念を持ち、励んでいきたいです。

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