2016年12月4日日曜日

現代都市政策研究会2016年12月例会案内


テーマ「メカニズムから見るマイナンバー制度~匿名加工情報もまるわかり~


講師 マイナンバーマニア・和内 太郎(ニックネーム)


ニッポンのマイナンバー制度は、世界的にも非常に稀な制度である。1億人に、一斉に、全くランダムな12ケタの番号を、国民以外の全住民に「個人単位」で付与するという大規模な取組は、諸外国でも類がない。特に「全くランダム」には「恥の文化」が根底にある。

ランダムな番号を繋げるため編み出されたのが大変複雑な「情報連携」の仕組みである。規則性があれば連携は要らない。例えば、「03」「〒1」の人は東京在住であると分かる。番号コードを見ただけで、個人情報の一端が垣間見えれば、連携は不要となる。

しかも、この大規模且つ複雑な仕組みを、法律上、殆ど「3つの義務」で回そうとしている。国民のカード必携義務もなければ、自治体にシステム改修の義務も課していない。

この制度の無理はここにある。地方分権時代における中央政府の苦渋と、そのビッグデー
タを匿名化して活用したい思惑が滲み出る、そんな制度を実務者の視点で解説します。


【講師紹介】

都内自治体勤務の29歳。マイナンバーに携わり足掛け5年。当時の民主党時代の構想から制度設計に携わり、病理解剖的にマイナンバー制度を理解する稀有な実務担当者。現在は、特定個人情報と匿名加工情報に携わる。マイナンバー実務検定1級、マイナンバー保護オフィサー。本人の正体は当日のお楽しみ。


1.日時 2016年(平成28年)12月18日(日) 午後2時~午後4時30分


.場所  三鷹駅前コミュニティ・センター4階会議室(2)

都市研2016年度広島県鞆の浦・尾道合宿感想


鞆の浦・尾道合宿に参加して

A.     I.   



 今回は広島県鞆の浦・尾道へ二泊三日の合宿に行って参りました。

  1日目は、鞆の浦「さくらホーム」で、羽田富美江施設長より地域包括ケアの実践についてお伺い致しました。キーワードは「地域住民との信頼関係」です。

 羽田施設長は地域住民の理解を得るために、スタッフが地域にとけ込む努力をすることがなにより大事なことだとおっしゃっていました。特に印象に残っている言葉は「スタッフの中でも、外(他県や他市)から来た人の方が(より地域に根付こうと)頑張る。移住してきた人はもっと頑張る。」というものでした。私は地域包括ケアとは、地元の人が地元をよりよくするために行うものであり、そこに外部から来た人の入り込む余地は無いように考えていたため、衝撃を受けました。実際、さくらホーム開設当初は、住民からの反対や、理解を得られないことも多々あったとおっしゃっていました。そこを乗り越え信頼を勝ち取るには、想像を絶するような努力をなさったのだろうと思います。それでも外部から来た人が励む理由は、羽田施設長もおっしゃっていたように、地元の人には当たり前すぎてわからないその土地の魅力を残していくためです。

  鞆の浦ならではの地域性があり、必ずしもさくらホームのままの形で、東京都に持ち帰り、上手く活かせるとは限りません。しかし、外部から来た人は東京都にも大勢います。行政が地域住民だけではなく、外部から来た人も巻き込んで、地域全体の信頼関係を構築していくお手伝いをすることができれば、より充実した地域包括ケアの実践に繋がっていくのではないかと羽田施設長のお話を受けて考えました。



2日目は、尾道で「NPO法人空き家再生プロジェクト」の豊田雅子代表にお話を伺った後、実際にいくつか再生された空き家を見学に行きました。

 借主や買い取り手は、若い人が多いとのことでした。特に美術大学の学生や、芸術家がデザインした空き家は、家そのものが一つの作品になっており、小さな美術館を観覧しているような楽しさがありました。家の中に井戸があったり、伝統的な建築様式が残されていたりと、インパクトが強かったです。

 以上のように魅力的な空き家の活用を拝見して感動した一方、わざわざ東京都から尾道の空き家バンクに来る人がいるという話を聞いて、練馬区にも空き家バンクがあるのに活かせきれておらず、残念に思いました。尾道の絶景には勝てないかもしれませんが、利便性の良さなど東京都ならではの良さを引き出し、周知していく必要があると感じました。



 全体を通じて、同じ女性として女性が活躍している姿を間近で拝見することができ、とても良い刺激になりました。自分も練馬区の職員として、今より一層街を良くしていくという熱い信念を持ち、励んでいきたいです。

2016年11月12日土曜日

現代都市政策研究会2016年9月例会感想


(2016年9月例会感想) 

「都市をたたむ」を聞いて
T.     S.



  今回は首都大学東京の饗庭先生から「都市をたたむ~人口減少時代の都市計画はどのようにあるべきか、具体的な事例を通じて考える~」についてのお話を伺いました。印象的だったのが、人口が減少していくことは変わらないので、これからの時代、自治体に求められるのは地域間での人の奪い合いではなく、人口減少に適応した政策を考え、マネージメントしていくことであるという先生のお言葉でした。

  私は大学時代に欧州の比較都市史研究を専門とする教授の下で学んでいたことがあり、その頃に、コンパクトシティ政策等についても少しかじったことがあったので、今回のお話は大変興味深いものでした。例えば、ヨーロッパの都市(例えば、ドイツやフランス、イタリア等)の場合、中世時代の都市形成の特徴として市民が暮らす巨大な都市の周りに外敵から身を守るための、あるいは内部統治のための街壁を形成した結果として、現代のヨーロッパ都市は街壁を環状線へと変貌させ、郊外や他の都市と交通網を結んだ、そもそもの都市形成がコンパクトシティに馴染みやすい発展を遂げたと学んだことがあります。

他方で、今回の先生のお話では、日本における都市空間の拡大・縮小の特徴として、スプロールからスポンジへの変容があげられるというものがありました。日本は、戦後の農地解放によって中規模土地所有者たちの個々の意思決定によって土地が切売りされた結果として、ぽこぽこと虫食い的に土地が切開かれて拡大(スプロール)していき、逆に人口が減少する際には、空き家が点在し始め、スポンジ状に都市が小さくなっていくというものです。これらの話を併せると、日本の都市空間の拡大・縮小の特徴は、今後の人口減少時代において、大陸の先進国と同じには語ることができない、特有の難しさがあるのではないかと感じさせられました。

また、先生が実際に関わった事例として国立市谷保の空き家のお話がありました。大きい家で借り手が見つからず、そのままになってしまっていた家をいかに活用するかという事例で、大家さんや地域住民に受け入れてもらうために、建築士と大学の先生が学生や地域住民を交えた検討を行い。シェアハウスとしてできるだけ多くの人々で費用分散を図るというものでした。ポイントはあえて行政や民間のディベロッパー等を利用しなかったということでした。特に行政を利用しなかったのは、公的資金を投入するとなると、協議会等に諮る関係で、計画作成だけで3年かかってしまったりする等、意思決定に時間を要するからとのことでした。

  空き家問題については、私自身が東京出身で、東京の自治体で働いてみて少し驚いたことの一つで、比較的、人口流入の傾向にあると思っていた東京においても、空き家問題が顕在化し、地方都市だけの問題ではない、今後の東京の課題の一つなのだと知りました。この空き家問題については、私が仕事で高齢介護分野にいるときに実務で少し関わったことがあるのですが、確かに、行政で公的資金を投入するとなると、調査や評価に時間がかかります。また、行政主導で公的資金を投入するとなると、どうしても福祉分野や子育て分野の建物として活用できないかという話がでます。しかし、空き家は多くの場合、古い物件で、建築基準法の用途変更やバリアフリー法関連、消防法等のハードルを越えることが難しく、これらの分野での活用がとても困難である印象です。また、おそらく、今後もこれらの基準を緩和させることは、難しいのではないかと考えられます。

ですので、今回、伺った事例のように地域の人を巻き込んだ住民主体の活用方法の模索や住民主体の活動は、今後の先駆けとなる事例だったのではないかと思います。また、今後は、行政もこのような主体的に活動する団体を支援できるよう、早い段階で関係法令等の専門的な観点から助言や、求めのある場合には提案等を行えるような体制づくりをしていくことが必要とされているのではないかと感じました。

  今回のお話は、学生時代にゼミでやっていた内容にも関わりのある話でありましたし、実際に自分が行政で働いて現実の難しさを知った事例とも関係する話であったので、とても刺激的でした。皮肉にもこれからの人口減少の中で、高齢者として生きるのは、実は自分自身であったり、自分たちの子供たちの世代であると思うので、私が将来、このような分野で関わることがあった時に、行政に対して、求められるものを実行に移せるよう、今後も知識や経験を積み上げていきたいと思います。

現代都市政策研究会2016年11月例会案内


現代都市政策研究会201611月例会


 変わりゆく多様性のまち 渋谷駅~代官山駅を歩く



渋谷のまちの特性は多様性(ダイバーシティ)にあります。渋谷区景観計画においても、基本目標を「多様な界わいが共存する都市」としています。これは、渋谷駅周辺でもセンター街と青山通りは異り、歩いて行ける距離に代官山、松濤の住宅街、奥渋谷の神山町、原宿、青山といった個性的な街があることを示します。

この渋谷の街の魅力を発信しているのが「渋谷コンシェルジュ」のみなさま。渋谷を深く知り、渋谷が大好きな人の集まりです。今回は「渋谷コンシェルジュの会」が今年1月に発行した『渋谷まち歩きレシピ』を片手に、変わりゆく渋谷の迷宮を巡ってみようという企画です。

ゴールの代官山駅では、「渋谷コンシェルジュ」のメンバーと、東急東横線線路跡地を活用した最新スポットのログロード代官山で、話題のクラフトビールを飲みながら懇親会をしたいと思います。(文責 早川)



1.日  時 20161127日(日)午後2時~午後5時(雨天決行。終了後懇親会。)

2.集合場所 渋谷ヒカリエ11階スカイロビー(エスカレータホール北側の渋谷駅周辺模型前)

※当日の緊急連絡先 早川携帯090-8800-4415 室地携帯080-5403-2485

3.案内人  代表の玉井美歌男氏ほか一般社団法人しぶやコンシェルジュの会の方々

4.懇親会  ログロード代官山内スプリングバレー 一人3千円程度の予定

5.参加連絡 懇親会場の予約が必要なため、参加者は11/20(日)までに都市研MLまたは早川アドレスj-hayakawa@kss.biglobe.ne.jpまでメールをください。

6.主な見どころ

   渋谷ヒカリエ  渋谷駅周辺の将来模型を見ながら再開発の概要を把握します。

   文化総合センター大和田  東急文化会館にあったプラネタリウムを移設した区施設。

   代官山ヒルサイドテラス  旧山手通りに面する槇文彦設計の複合施設。

   旧朝倉家住宅  元東京府議会議長の朝倉虎治郎によって大正8年建てられた重要文化財。

   代官山アドレス  旧同潤会アパートを市街地再開発事業で建替えた集合住宅。

      ログロード代官山  代官山駅に隣接する東横線線路跡地を利用したログハウス風商業施設。




2016年9月17日土曜日

現代都市政策研究会2016年9月例会案内


現代都市政策研究会2016年9月例会

テーマ「都市をたたむ~人口減少時代の都市計画はどのようにあるべきか、具体的事例を通じて考える~

講師 饗庭伸氏(首都大学東京都市環境科学研究科都市システム科学域准教授)



人口減少時代、そして縮小していく都市における『都市計画』はどうあったら良いのか。コンパクトシティという提案はあるものの、その現実には、様々な問題があります。

現実の都市空間の変容を見ていくと、人口減少とともに都市全体がコンパクトに小さくなっていくのではなく、都市の規模を同じくしつつスポンジ状のように都市の中に空洞ができていくような変化が認められます。これらを踏まえると、これからのまちづくりを考えるに際し、実はこれまでの『都市計画』手法では通用せず、人口減少時代に向け、『都市計画』そのもののパラダイム変換が求められているのかもしれません。

講師にお呼びした饗庭先生は、長い間、この問題を取り上げられ、今回出版された『都市をたたむ~人口減少時代をデザインする都市計画~』(2015年12月 花伝社)では、この問題について、具体的に実践されているまちづくりの事例を取り上げながら、2つの空間モデルを挙げられ、その違いと都市計画の違い、コンパクトシティとスポンジシティの都市のたたみ方の違いを示されています。

 今回は、『都市計画』に関する最新の提案に関するお話を伺い、今後のまちづくりについて皆さんと考えたいと思います。是非、ご参加ください。(文責 室地隆彦)



1.日時 2016年(平成28年)9月25日(日) 午後2時~午後4時30分


.場所  三鷹駅前コミュニティ・センター4階会議室(2)

都市研2016年度鞆の浦・尾道合宿ご案内


.合宿日程

(1)2016年11月4日()~6日() 2泊3日

(2)宿泊先

11月4日() リッチモンドホテル福山駅前

11月5日() グリーンヒルホテル尾道 

 .主な行程(あくまでも現段階の予定です)

(1)11月4日()

東京発新幹線(8時10分)-福山着(11時44分)

福山からバス(30分)で鞆の浦12時30分着

鞆の浦-昼食

ヒヤリング先-鞆の浦さくらホーム 羽田富美江氏 地域包括ケアを実践しているだけではなく鞆の浦まちづくり塾などにも取り組んでいます。

鞆の浦さくらホーム http://www.tomo-sakurahome.net/

鞆の浦のまち歩き 可能であれば福山市のボランティア観光ガイドに依頼

鞆の浦または福山駅近くで夕食。夕食後、ホテルへ 福山泊

(2)11月5日()

朝、福山からバスで鞆の浦へ

クルーズ船で鞆の浦(11時10分発)-尾道駅前(12時10分着) 瀬戸内海の景色を楽しみます。

尾道-昼食

ヒヤリング先-NPO法人尾道空き家再生プロジェクト代表 豊田雅子氏 多くの空き家再生に取り組んでいて全国的にも有名です。 

NPO法人尾道空き家再生プロジェクト http://www.onomichisaisei.com/

尾道まち歩き&夕食(懇親会) 尾道市前職員の方にまちを案内していただきます。夜はその方を囲んでの懇親会を行います。

懇親会後、ホテルへ 尾道泊

 (3)11月6日()

午前中 検討中または自由行動

新尾道発新幹線(12時40分発)-東京着(16時33分)

の状況によってはもう少し早めの新幹線で帰ることも検討します。

.募集参加人数 8名

.費用(今現在の概算です)

 @62,000円/1人

(内訳)

福山までの往復交通費+宿泊代(2泊分)       42,000

夕食・懇親会(2回)+昼食(3回)          15,000

その他、フェリー代、ヒヤリング視察費(資料代)など  5,000

.参加申し込み

(1)参加申し込み  室地までメールでお願いいたします。

メール murochi-t@nifty.com
(2)申し込み期限 9月30日まで 申し込み人数(8名)になった段階で締め切らせていただきます。

現代都市政策研究会2016年7月例会感想




大都市の闇
                                                    H.     S.



「亡くなったAさんは、父は行方不明。母が生活を支えてくれていたが多感な時期にその母も失った。

さまよう心を埋めてくれたのは風俗の世界だった。「なんでも相談しなさい」マネージャーが優しい声をかけてくれた。誰よりも頼りにできると思った。甘い言葉に誘われて、風俗が華美な世界に思えていった。過酷な内容とは知らされずに、安易に「高収入」に惹かれていった。自分にもできる高収入はなにより魅力的だった。

 でも、支配の手段として暴力があった。「逃げたらどうなるか」と脅されてそこにいるしかなかった。それでも過酷な性的サービスに嫌気がさして反発した。言いなりにならないことから歌舞伎町の路上で暴力を振るわれ、その場から警察に保護された。

 婦人保護施設にきたAさんは、「二度とあの世界に戻りたくない」そう言いきった。「ここからやり直そう」新しい生活を求めてゆくはずだった。しかし、再び風俗の世界に戻っていった。

 呂律のまわらない言葉で時々施設に電話が入った。「また、戻りたいよ」「時どき、電話するね」。

 けれども、Aさんを待っていたのは死だった。デリバリの先のホテルの廊下で遺体となって発見された。警察からは急性心不全と言われた。本当にそうだろうか。28歳の人生だった。

 切ない。死ななくてよかったのに。家族のいないAさんは、無縁仏としてお寺に埋葬された。やりきれない思いで見送った。」

 全国婦人保護施設等連絡協議会会長の横田千代子さんに伺った話である。

婦人保護施設は買収防止法で、行き場をなくした女性たちを保護、自立させる施設として始まった。それでも2014年の厚生労働省調査では、売春による保護は4%にしかすぎないという。

 しかし、ほんとうに保護を必要とする女性たちが減ったのだろうか。昭和55年頃横田さんの施設にいる人の平均年齢は56歳ぐらいだった。けれども、現在は平均年齢36歳に下がっている。もっとも多いのが20代で次いで3040代、1人だけだが10代の女性もいる。都市の闇に取り残されている女性はもっといるのではないだろうか。

 入所者の70%が精神科受診者である。病名は統合失調症感情障害、双極性障害、心因反応、PTSD、自閉症スペクトラム症候群、覚せい剤残滓性障害などさまざまだ。

 同時に特徴的なことは、暴力を受けてきた人が91%とほとんどの女性が暴力を経験している。相手は、夫、内縁の夫、実父、実母、継父、祖父、叔父、兄弟、その他知人、他人など。性虐待を受けた人も60%を超えている。

 女性たちに共通するのが、軽度の知的障害であったり、また、コミュニケーションがうまく取れないこと。自分をうまく人に伝えることができないなかで、例えば風俗にしか生きる道が見いだせない。そんな女性を風俗は商品としてからめ取っていく。Bさんは、軽度の知的障害があり児童養護施設で育った。10代で性風俗の世界に入りAV女優をしてきた。高収入を得る経験をしたBさんは施設では生活できない。家庭への憧れを持っている。「子どもが欲しい。相手が誰でもいい、妊娠したい」いつもそう言っていた。でも、「デビューしていた自分が誇らしいと思う部分もある」とも横田さんは聞いている。本当の気持ちは不安なのだろう。

実は、こうした女性たちを私たちは見ていないだけなのではないだろうか。「施設にたどり着く女性たちはほとんどの人がとてもさびしがり屋です。孤独です。家族からも愛する人からも見放されて、時には自分が産んだ子どもとも別れなければならない状況に置かれる人も少なくありません。だからと言って、「生きる力」がないわけではありません。生きる逞しさも備えています。ただ、「何のために」「誰のために」とほとんどの人が「生きる目的」を問いかけながら生活しています。人と共に生きる何かが社会から奪われているように思えてなりません」と横田さんはいう。

NPObondプロジェクトが2011年、渋谷で101人の12歳から29歳までの若い女性に「生きる力アンケート」調査をした。「消えたい」「死にたい」と64%の少女が回答している。居場所のない女性たちが寂しさを紛らわせるために援助交際をしている。背景に父親からの性虐待、母親からの虐待を受けていることもあるが、特に理由がなくても「漠然とした不安感・空虚感・孤独感」から家出に至ることもあるという。中には自殺未遂の少女も16%いる。性的市場でそうした家出少女の取引がなされているそうだ。



これは一体なんだろう。華やかな都会の陰で実は不安を抱えている少女がいる。そして、売春も実は減っていないのではないか。

容姿による差別、うまいサービスをできない女性には暴力が振るわれたり、ドライアイスを両手に持たせるなどの虐待が現にあるのだ。一方で、高い報酬、甘い言葉や話し相手になってくれるという安心感から抜け出せないという気持ちがつくられる。



これは、性を売買しているのはない。もっと、人間を商品化して序列化しているのだと思う。そして、その根っこのところは、多くの若者の持つ不安感と共通する。誰かに承認して欲しい。ダイバーシティという言葉がはやっているけれども、それが高学歴、高いコミュニケーション能力を持つものは男女を問わず高い評価を受けるということであれば、きっとそれは間違っている。人が安全に安心して暮らせ、将来に小さくとも希望を持てることが守られねば、みんなが豺狼と成り果ててしまうだろう。

横田さんの話を聞いてそんなことを考えた。



横田さんの主張は女性支援法(仮称)をつくりもっと女性を救済できるようにしたいということ。

それは、まったくそうだと思うのだが、私は、制度をどんなに整備しても安心を届けるのは難しいのだと思った。まず、若い人たちの不安を受け止める相談をする。たどたどしい言葉でも優秀でなくてもばかにしない、そういう人が聞いてくれる場が要るのではないか。そして善意ではなくて専門知識に基づく助言や治療のできる医師がやはりいるのではないかと思った。

2016年7月24日日曜日

現代都市政策研究会2016年7月例会案内


現代都市政策研究会2016年7月例会 

テーマ「女性の権利擁護を考える~婦人保護施設から見えてくる現状と課題~」
講師 横田千代子氏(婦人保護施設いずみ寮施設長)

婦人保護施設は、売春防止法第36条により都道府県や社会福祉法人などが設置している施設で、もともとは売春を行うおそれのある女子を収容保護する施設でした。しかし現在では、家庭環境の破綻や生活困窮など、様々な事情により社会生活を営むうえで困難な問題を抱えている女性も保護の対象としています。また、2001年(平成13年)4月に成立した配偶者暴力防止法により、婦人保護施設が配偶者からの暴力の被害者の保護を行うことができることが明確化されました。

 横田さんは、長い間、婦人保護施設長、そして全国婦人保護施設等連絡協議会会長も務められ、(仮称)女性自立支援法の制定に向けた取り組みも行っています。

今回は、あまり知られていない婦人保護施設の現場から見えてくる現状、入所理由「居所なし」の背景にある生活困難、暴力被害(特に性暴力)を受けてきた女性たちの生きづらさ、そして現行法(売春防止法)の限界と女性自立支援法へ向けた取り組みなど今後の展望も含め女性の権利擁護や地域・自治体で何ができるかなどについて考えてみたいと思います。(文責 室地隆彦)

 1.日時 2016年(平成28年)7月31日(日) 午後2時~午後4時30分

 2.場所  三鷹市市民協働センター 1階ミーティングルーム

 (住所)三鷹市下連雀41723  三鷹駅南口から徒歩15分ぐらいのところにあります。

いつも開催される三鷹駅前コミュニティーセンターとは場所が違いますので、お間違いないようにして下さい。(三鷹駅前コミセンは、当日、都知事選挙の投票所になっています)

横田千代子プロフィール
1984年(昭和59年)婦人保護施設「いずみ寮」に指導員として就職。1999年(平成11年)施設長に就任。現在、婦人保護施設「いずみ寮」施設長。 2005年(平成17年)全国婦人保護施設等連絡協議会会長 現在に至る。
<取り組んでいること>
○全国婦人保護施設等連絡協議会 「売春防止法改正実現でプロジェクトチーム」にて売春防止法の改正、新法(女性自立支援法=仮称)の立ち上げに取り組んでいる。
○「女性や子どもへの性暴力根絶」――法制定に向けての活動
全国女性シェルターネットと共に活動し、“性暴力禁止法をつくろう”ネットワークを立ち上げている。性暴力被害者支援センターの設立を願っている。
○2009年8月「ポルノ被害と性暴力を考える会」を仲間と共に立ち上げる。
ポルノ被害(映像・書籍・AV被害など)を社会問題として取り上げ、未然防止への活動にも取り組んでいる



現代都市政策研究会2016年6月例会感想


一つに囲い込むのではなくもっと多様性のある居場所を地域にちりばめるべき 

A.       S.

 学童の法的な位置づけが長期間に渡りなされてこなかったのは、驚きであった。私自身の子ども時代にもあった、あるいは、役所の中で、児童館内の学童が直営で行われ続け、委託の進んだ今も、サービス水準のチェックを行っているということを、遠くから見続けてきたことから、何らかの位置づけがあるものと、誤解をしていた。 しかし、そうであるなら、学童を置くそれぞれの自治体が、「学童はかくあるべし」というものを積み上げてきたのではないだろうか。学童のありかたをしっかりと持ち、厚生労働省の基準を横引きするだけでない独自の取り組みができるのではないか。

私自身の経験からも、保護者自身が、「安心」を求めるあまり、学童や全児童対策事業にあれもこれもと期待をかけていると痛感する。保護者にメール送信をする出欠管理、長時間化、あるいは学習や、経験プログラムなど、大人がお膳立てをすることに対する要望が高まっている。

 一方、発達障害や虐待、いじめなど、よりきめ細やかなケアを求められる児童も増えており、学童のように、長年にわたってケアの経験を積んできた担い手こそが、しっかりとその期待に応えられるし、それができる労働環境の整備が必要である。保育園同様、子どものケアに対する評価が低すぎる。

 しかし何より、学童あるいは、全児童対象事業が本当に期待をされているのか、子ども達自身に聞いてみたい。成長に従い、徐々に自分達で自由に遊ぶことが、児童の自立につながり、ちょっとしたリスクを経験しながら長じて大きなリスクを回避できる力を養うことにもなる。保護者が求める学校や施設の中の、たった一つの居場所で子ども達を囲い込むのではなく、地域の居場所や、プレイパークのような多様性をもった居場所もちりばめ、そこに誰でも参加できるようにしていくことが必要なのではないだろうか。

 古谷氏の経験に裏打ちされたお話は、貴重であった。それゆえ、「子どもにとっての居場所」について、おそらく、胸に秘められたものがあったと推察する。

当会でもさらに、今の子どもの向き合っている課題について研究を深め、学童についても改めて取り上げられることを期待する。

現代都市政策研究会2016年5月例会感想


障がいの理解の難しさ 

J.    H.  

 障がい者への対応は、良く知らないからわからないという話をよく聞く。障がい者の範囲も、視聴覚障がいや肢体不自由を想定することがほとんどで、知的や精神障がい、身体でも心臓や免疫といった内部障がいのように外見からわからない障がいは、どう対応してよいかわからないため、声すらかけられない。

講師のお話しは、主に知的障がいの理解と合理的配慮の具体例であり、障害者差別解消法施行に合わせたタイムリーな内容であった。差別の禁止や合理的配慮の不提供の禁止などと言われると、大抵の人は委縮してますます関わりたくなくなるだろう。講師の現場の支援員としての経験から、知的障がいや自閉症の具体的かつ千差万別の特質や、身近な合理的配慮の事例を紹介していただいた。手書きのPOPのような注釈が、とても大事なことがわかった。

これなら私もできそうだ、今度やってみようという気になってきた。差別解消法の効果が出てくるとすれば、そう思ってやってみようという人が、だんだんと増えていくことであろう。恐れずに、おせっかいな人になってみましょう!

2016年6月5日日曜日

現代都市政策研究会2016年6月例会案内


テーマ「これまでの学童保育とこれから~子ども・子育て支援新制度と自治体の動き~」

講師 古谷健太(三多摩学童保育連絡協議会副会長)



「保育園落ちた。日本死ね」の匿名のブログへの書き込みは、大きな話題となった。

保育園の待機児童解消策を各自治体が取り組む中、この子たちが学齢期を迎え、また小学校入学を機に、職場復帰を望む親も増えている中で、学童を受ける受け皿は今後どうなるのか。

 2015年(平成27年)4月から導入された子ども・子育て支援新制度により、国の学童保育に対する考え方が大きく変わったと判断できる今、運動団体である三多摩学童保育連絡会の立場から、この「学童保育の今」をどう捉え、さらにこれからをどのように展望しているのかについてお話を伺う。 (文責 室地隆彦)





. 日時 2016年(平成28年)6月19日(日) 午後2時~午後4時30分



2.場所  三鷹市駅前コミュニティ・センター4階会議室()

2016年5月26日木曜日

現代都市政策研究会2016年度総会&5月例会案内


現代都市政策研究会2016年(平成28年)度総会ならびに5月例会開催のご案内



現代都市政策研究会総会ならびに例会を下記の通り開催いたしますのでご出席下さい。



■日時  2016年(平成28年)5月29日(日) 午後1時30分~4時30分


■場所  三鷹駅前コミュニティ・センター 4階中会議室()


() 2016年(平成28年)度総会  午後1時30分~午後2時

 (議題)①2015年(平成27年)度活動報告、2015年(平成27年)度決算報告②2016年(平成28年度)活動計画、2016年度(平成28年度)予算案③2016年(平成28年)度役員選出等



() 5月例会  午後2時~午後4時30分


テーマ「誰もが暮らしやすい地域を考える~障害の理解と合理的配慮~」

講師 本多公恵氏(社会福祉法人滝乃川学園地域支援部施設長)



 国は、障害者権利条約の趣旨を踏まえ、平成23年の障害者基本法の改正で、「差別の禁止」を基本原則として定め、この原則を具体化するため、平成25年に「障害者差別解消法」が制定され、いよいよ、平成28年4月1日から法が施行されました。

 法の肝は、障害を理由とした「不当な差別的取扱の禁止」と「合理的配慮の提供」(行政機関は義務・民間事業者は努力義務)です。

 現在、国のガイドラインや各自治体での「対応要領」「対応指針」が策定され、相談窓口も設置されていますが、真の意味での「合理的配慮の提供」に結び付けるには、障害の特性を理解し、そのうえで、その特性に応じた配慮が必要になります。

 今回は、障害者施設の現場に携わっておられる本多氏を講師にお招きし、現場の視点から、改めて、障害の特性に応じた合理的配慮とは何か、その課題も含めて皆さんと一緒に考えたいと思います。是非、ご参加下さい。(文責 室地隆彦)



(社会福祉法人滝乃川学園と講師プロフィールの紹介)
【社会福祉法人滝乃川学園】
滝乃川学園は、1891(明治24)年に創立された日本最初の知的障害児者のための社会福祉施設。現在は、学園敷地内に障害児入所施設(福祉型)、障害者支援施設(施設入所支援・生活介護・短期入所)・地域支援部(アシスタントサービス・レスパイトセンター・相談支援センター)を設置。また、グループホーム部は、地域での生活の場である障害者グループホーム約20寮の運営主体として、地域生活の推進も行っている。
【講師プロフィール】
同法人、成人部生活支援員のあと、相談支援専門員および居宅介護員を兼職し現在に至る。「障害者差別解消法」については、今年3月に、金融庁職員向け研修の講師を務める。また、強度行動障害支援者養成研修プログラム作成にも携わり、現在、東京都自立支援協議会委員、東京都発達支援協会理事を務めている。

現代都市政策研究会2016年4月例会感想


新しさと古さが混在するまち蒲田、そして食がそそられるまち蒲田


T.       M. 

                

大田区総合体育館でのバスケット観戦や大田区民ホールでのコンサート、さらには羽根つき餃子を食べに蒲田には何度か降り立ったことがありますが、京急蒲田駅が高架になってからははじめてでした。

京急線が地上を走っていたころを思うと随分変わったなというのが京急蒲田駅に降り立った最初の感想です。

しかし、駅前広場や再開発ビルができて新しく生まれ変わってはいるものの、一歩裏道に入ると吉田類の酒場放浪記で登場してくるようなお店がちゃっかりと残っている、そんな新しさと古さ(おじさん達には心地よい場所)があるのが嬉しい。この雰囲気はこれからも残しておいてもらいたいものです。

また、私の中では、蒲田といえば「羽根つき餃子」のイメージが強いのですが、歩いてみるとラーメン店の多さに驚かされました。ここは、ラーメン激戦区か?? そして、何と言っても飲食店の多さに驚きました。「食」がそそられるまち蒲田。「蒲田、恐るべし!!」でした。

次回、蒲田を訪れる時は、東急池上線高架下にある「バーボンロード」(ネーミングがしゃれていますね!!)にあるお店に、是非、立ち寄りたいものです。

黒のハンチィング帽をかぶった吉田類がでてきたりして・・・()

2016年4月16日土曜日

現代都市政策研究会2016年4月例会案内


現代都市政策研究会2016年4月例会

まち歩き「ものづくりのまち、そして変わりゆく蒲田を歩く」


蒲田の町は、ものづくりの中小企業があつまる、働く人たちのまちという印象が強いかと思います。しかし最近は、観光にも力を入れ、羽田空港からの来街者をお招きすべく、宿泊施設の充実や、観光資源の掘り起こし、おしゃれなまちづくりなどを行っています。
今後は、京急蒲田とJR蒲田の間をつなぎ、京急空港線から多摩川線、東横線、副都心線、西武線、東上線へと続く、大交通網を実現することをめざしています。
今回は、こうした蒲田の現状をみていただきたいと思います。
そして、最後に皆さんと蒲田名物の羽根つき餃子を食べたいと思います。(文責 曽根暁子)


.日時     2016年(平成28年)4月24日())午後2時~午後5時半頃まで

.集合場所   京急蒲田駅改札口 午後2時に集合(雨天決行)※改札口は1か所のみです。※当日の緊急連絡先 室地携帯 080-5403-2485 曽根携帯 090-4595-3485

.案内人    曽根暁子会員

.行程概要

(1)京急蒲田付近の再開発の見学

①京急線の連続立体事業の結果である京急蒲田駅、箱根駅伝が遮断機で中断することがなくなった京急線の高架化②京急蒲田駅内の観光情報センター③京急蒲田西口駅前地第一種市街地再開発事業の進行状況(区のHPに再開発組合の計画が載っています)

(2) 「さかさ川通り-おいしい道計画-」の通り

・歩きながら、10分くらいJR蒲田駅寄りにある、特区を活用した「エリアマネジメントにかかわる道路法の特例」の「さかさ川通り-おいしい道計画-」の通りを歩きます。

(3) アロマスクエアの撮影所跡・東京工科大(日本工学院専門学校)のキャンパス

・引き続き、アロマスクエアの撮影所跡、西口に回り、東京工科大(日本工学院専門学校)のキャンパスなどを見ます。

(4)JR蒲田駅ビル東急プラザ屋上観覧車に乗車

・駅に戻って、JR蒲田駅ビル東急プラザの屋上にある、小さな観覧車に乗ります。屋上遊園地の観覧車はここだけかも。

(5)蒲田名物羽根つき餃子

まち歩き終了後は、蒲田名物の羽根つき餃子を食べ、懇親を深めます。(17時半頃予定、お店は現在選択中)
 
※まち歩きの最後に、名物の羽根つき餃子を食べながら、懇親を深めたいと思います。
 予約の都合がありますので、4月22日までに申し出てください。
申し出先
VEX00741@nifty.com