2015年11月14日土曜日

現代都市政策研究会2015年度大分県日田合宿感想


(都市研日田合宿感想)

自主研の一子相伝はなるか?

                                                                                                                J.       H.

 
久々に都市研の合宿に参加した。記録については、室地さんが都市研MLに投稿してくれたので、個人的な感想だけを書かせていただく。

まず、初日の博多の「越後屋」で、来年の自治体学会が日田で開かれることを知った。嶋田さんが企画部会に入っており、30回大会を記念して、過去に自治体学会に関わり鬼籍に入られた方の業績を見直す企画を考えているとのことであった。私も現在非常勤講師を務めている青学の大学院講義で、初代代表運営委員の田村明さんの業績をテーマとしており、ぜひとも実現していただきたい。元企画部会員としてお手伝いもしたいと思っている。

モツ鍋はみそ味で、脂肪たっぷりのモツが焼酎にマッチし、酔いが進むうちに陽水が歌いたくなった。ということで、嶋田さんに中州に連れて行ってもらい、都市研上海合宿を懐かしんで「なぜか上海」を歌い、博多の夜を満喫できた。

日田では、平均年齢35歳という市職員15名による「ひたん自治研究会」の皆さんと交流できたことが最高の思い出になった。都市研は今年で38年目なので、都市研より若い皆さんのパワーに触れ、自治体学会がこの地で開催される意義がわかった。咸宜園の由緒ある教育センターで報告いただいた内容は、毎年11月に行われる日田天領まつりに合わせて市民主催で開催される「千年あかり」という美しい行事の今後を考える実践的かつ楽しそうな課題であった。

昼食後に日田市林業振興課の橋本さん、企画振興部行政改革推進係の坂本さんに、車で日田の森の奥深くまで案内していただき、重要無形文化財の小鹿田(おんた)焼の里を訪れていたことがよかった。日本の音百選に選ばれた唐臼(からうす)の音が響き渡る集落で、目の前で窯元の坂本義孝さんに「飛びカンナ」による絵付けを実演していただき、技術の高さに感動した。各窯元には、足でけって回す「けろくろ」が二つずつしか許されていないのは、一人の子どもに技術を伝える一子相伝のためだと伺った。実際、二つの「けろくろ」で向かい合った親子が、器用に足で「けろくろ」を回す姿を陶芸館の映像で見て、文化を伝承する仕組みがあることに気付いた。

その晩、伝建地区の豆田にあり、店自体も操業161年の風格がある「いた屋本家」で、都市研側とほぼ同人数の「ひたん自治研究会」の皆さんと向かい合って語らうことができたのは、一子相伝の思いであった。特産の湯引き鰻や鮎の塩焼きを肴に、豆田に蔵元がある薫長(くんちょう)を酌み交わし、自主研という文化が伝承されることを願った。

今回の日田合宿で、都市研も40周年に向けリフレッシュし、「ひたん自治研究会」も自治体学会30回大会に向けて再起していただく機会となったのではないか。完璧なコーディネートをしていただいた嶋田さん、休日にも関わらず熱心に案内していただいた「ひたん自治研究会」の皆さんに心から感謝も申し上げるとともに、皆さんが一層飛躍していただくことを願ってやまない。

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